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アートサイエンスが導く世界の変容

アートとサイエンス。一見まったく異なる領域に存ると思われるこの2つが出会うとき、私たちがこれまで想像してこなかった新たな未来への視界が拓かれます。 本書は、アートとサイエンス、その両者を行き来し、どちらにも属しつついずれにも収まりきらない活動を続ける先駆者たちの取り組みと声をまとめた、このシーンの全体像と最前線を展望できる一冊です。メディアアート、バイオテクノロジー、人工知能/人工生命、ロボティクス、VR/ARなど注目すべき作品を紹介しながら、実践者たちのクリティカルな視点を編むことで、アートサイエンスの意義と可能性に迫ります。

2050年、生死の境目はより曖昧になり、私たちはデジタルの遺骨を弔う。

"ひとりぼっちで死ぬことはもっとも大きな不安のひとつです。死に際して、親しい誰かとの繋がりがあること、手を握ってくれる人が側にいてくれることがどれほどに心強いことでしょう。ソーシャルメディアのようなテクノロジーは人との繋がりは生み出せるかもしれない。しかし、親しい人、愛する人があなたの手を握ってくれること、これをテクノロジーで置き換えることは可能でしょうか?...テクノロジーは産業革命の際、人間を助けるもの、人間の役に立つものとしてデザインされました。しかし現代を見てみると、人間はテクノロジーに隷属しつつある。この事実について、私たちは慎重に考える必要があります。- Amy Karle

墓石越しに六本木ヒルズ。青山霊園に見たアニミズムと死の現在

DEATH-LIFE TOKYO」チームのディスカッションテーマは、世界でもっとも高齢化が進んだ都市のひとつである東京の、未来の生と死だ。テクノロジーが私たちの死の在り方を革新するかもしれない...この未来は心地よい死を、残された人々に与えることが可能だろうか?その思いを共有しながら、イノベーターたちは多岐にわたる議論を繰り広げた。しかしこの議論は収束を迎えない運命にある。生と死にまつわる議論は、問うほどに問いが増える。それは歴史の中でさまざまな哲学者、科学者、そしてアーティストが証明してきたことだ。チームの中では過酷な議論が生まれては消えていった。

バイオハックでヒトの手を再現。新たな生命観を問うアーティスト、エイミー・カールに西村真里子が

作品名『Regenerative Reliquary(再生可能な聖遺物)』でYouFab Global Creative Award 2017グランプリを受賞したバイオアーティスト、エイミー・カール。サンフランシスコ在住のエイミーの来日にあたって、テクノロジーとクリエイティブをつなぐHEART CATCH代表の西村真里子がインタビュー。パワフルに異領域を駆け回る2人の対話から見えてきた、バイオ時代の新たな生命観とは?

バイオアーティスト、エイミー・カールはなぜファッションで人間の内側を表現するのか

カール:人間やアイデンティティーとは何なのか、アイデンティティーをどうやって目に見え、手で触れることができる形で表現するかをずっと考えてきました。だから私の作るアートは自分の内側を他の人に対してさらけ出す、とてもパーソナルなもの。... "私の一番の課題は身体の意味を追究し、身体の内面を感じ、身体を表現すること。だから私にとってファッションとバイオアートは、テクノロジーが人間とその生活をサポートできるよ... 私の作品はテクノロジー的に先進的なものが多いけれど、私がいなくてもその作品が人の心に訴えかけるものであることを心掛けています。私が人の内面を外側に見せる作品を多く作っているのは、肌の色、文化、学歴、性的嗜好などに関係なく、人間の中身は同じだということを強調したいからです。

Regenerative Reliquary:未来の聖遺物

アーティスト、Amy KarleさんによるYouFab 2017のグランプリ受賞作品「Regenerative Reliquary(再生可能な聖遺物)」は、3Dプリントと再生医療を組み合わせ、アートとサイエンスの二つの領域をまたいだ革新的なプロジェクトです。3Dプリントで作られた骨組みに、幹細胞を植え付け、体外で人間の手の骨を育成した本作は、製作と医療技術の限界を押し上げるだけでなく、アート、デザイン、科学、宗教、そして生(そして死)の未来について深遠な問いを提起しています。

YouFab Global Creative Award // Grand Prize Winner Amy Karle

(4 Articles) The winners of the prestigious YouFab Global Creative Awards organized by Fabcafe Global have been announced. The grand prize was awarded to "Regenerative Reliquary" by American bioartist Amy Karle. The piece is both an artwork of refined aesthetics and an illustration of technological developments in cell culture and 3D-printing living matter… a very sci-fi installation for growing human tissue inside a bioreactor-incubator. Beyond the aesthetics of a luminous hand submerged in nurturing fluid, the concept could also be applied to personalized medical prosthetics, grown from the patient’s own body cells... It is a work which explores the meaning of being human across the barriers of art, design, science, technology and the mystery of life. (translated)